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3DCGとは?メリットや活用例、制作方法やソフトのご紹介

公開日: 2024年9月3日    

近年、企業の情報発信や販促活動において、動画コンテンツの重要性が急速に高まっています。とりわけ、3DCG(3次元コンピューターグラフィックス)を活用した動画制作が注目を集めています。3DCGは、リアルな立体表現や自由度の高い映像制作を可能にし、従来の実写動画では表現しきれなかった世界観やアイデアを具現化できるのです。

本記事では、3DCGを活用した動画制作の魅力や活用方法、制作プロセス、動画制作に使用するソフトについて詳しく解説します。動画制作に興味はあるものの、具体的なイメージが湧かない方や、すでに動画制作を検討されている方はぜひ最後まで読み進めてください。

3DCGとは?動画への活用も

3DCGとは、3Dimensional Computer Graphicsの略で、コンピューター上で3次元の立体的な映像を作り出す技術です。リアルな立体表現 3DCGの最大の特徴は、縦・横に加えて奥行きも表現できることです。これにより、物体を360度どの角度からも見ることができ、まるでそこに実在するかのような臨場感を生み出せます。

現実世界では撮影が難しい角度やスピード、さらには存在しない物体や空間までも自由に創造できます。これにより、企業においては製品やサービスを斬新な切り口で表現することが可能になります。

3DCGを使った動画は初期投資は必要ですが、一度作成したモデルや背景は再利用が可能です。長期的に見れば、実写撮影よりもコスト削減につながる場合があります。

3DCGを使った動画のメリット

3DCGを動画活用することで得られるメリットは数多くあります。ここでは、企業が活用する際に得られるメリットを具体的にみていきましょう。

視覚的インパクトや複雑な構造を可視化

3DCGならではの立体的でダイナミックな表現により、視聴者の注目を集め、印象に残る広告やプロモーション映像を制作できます。また、製品の内部構造や機能、抽象的な概念などを、分かりやすく視覚化できます。これにより、顧客の理解を促進し、商品やサービスの価値を効果的に伝えられる点も大きな魅力です。

また、言語や文化の壁を越えて、視覚的に訴えかけることができるため、グローバルを意識した展開が期待できます。

制作の柔軟性

実写撮影と比べて、ロケーションの確保や天候に左右されることなく制作を進められます。また、3DCGは素材の色や形を自由に変更できるため、実写撮影に比べるとクライアントの要望に沿うようにスケジュール調整が柔軟に対応できます。

自在な表現と品質向上

動画や映像の制作には費用がかかります。実写の場合、ロケーション探しや選定、確保、映像に必要な人物や素材の手配、撮影機材などそれぞれにコストや手間をかけなくてはなりません。

3DCGは実写映像の一部を変更したり、現実にはありえない表現を追加したりすることも可能なので表現の幅が広がります。
例えば、工場などの操業や大掛かりな建築の工程といったシミュレーションにも活用されています。3DCGを用いた仮想現実で表現することで、伝わりやすい動画になります。
内容によっては、実写より高い品質でコストも抑えて映像を制作することができます。

3DCGを活用した動画制作を検討する価値があるといえるでしょう。

3DCGのメリットをもっと深掘りしよう!参考記事はこちら

3DCGを使った動画の活用例

3DCG動画は、様々な業界や目的で活用されています。以下に、代表的な活用例を4つ紹介します。

製品プロモーション

製造業や家電メーカーなどでは、製品の特徴や内部構造を視覚的に分かりやすく伝えるために3DCGを活用しています。例えば、自動車の空力性能や家電製品の省エネ機能など、目に見えない特徴も魅力的に表現できます。

あわせて読みたい!「【企業担当者様向け】CGとは?CG動画を活用するメリットと事例をわかりやすく紹介

不動産・建築業

施工前のマンションの外観や内装を3DCGで再現することで、よりリアルな空間を具体的にイメージできます。3DCGを使ったバーチャルルームは、家具の配置を決めるなど顧客のニーズに応えることができるでしょう。さらにvirtual reality (VR)技術と組み合わせれば、既存の建物内やまだ存在しない物件内を歩き回るような体験も提供できます。

あわせて読みたい!「VR工場見学とは?メリットや活用シーン、制作のポイントを解説

医療・教育分野 

人体の内部構造や複雑な手術手順を3DCGで可視化することで、医療従事者の教育や患者への説明に活用されています。詳しくはこちらの記事も参考にしてください。また、教育分野でも抽象的な概念や現象を分かりやすく伝えるツールとして重宝されています。

エンターテインメント

映画やゲーム、アニメーションなどのエンターテインメント産業では、3DCGが欠かせない技術となっています。リアルな映像表現やファンタジー的な世界観の創造に大きく貢献しています。「アバター」や「トイ・ストーリー」などの映画をご覧になった方も多いでしょう。

広告・マーケティング 

テレビCMやウェブ広告において、3DCGは視覚的なインパクトを与え、商品やサービスの魅力を効果的に伝えるツールとして活用されています。過去には、このような広告も話題になりました。https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000082647.html (他社事例)

弊社の実績はこちらです。

3DCG動画制作のプロセス

3DCGは実写映像とは異なる工程で制作します。これから3DCGを活用・制作する企業は、3DCGの制作工程をしっかりと把握しておく必要があるでしょう。工程の把握は、制作の進捗確認やコスト管理の面でも重要です。

3DCG動画の制作プロセスは、大きく分けて以下の5つの工程から成り立っています。各工程について詳しく見ていきましょう。

モデリング 

3D空間上に物体の形状を作成する工程です。キャラクターや背景、製品などを3Dデータとして構築します。モデリングにあたっては、対象物の形状を三方向から見た平面イラスト「三面図」が必要です。対象物の正確な寸法がわかるため、より正確なモデリングが可能です。より精密なモデリングが求められる場合は、CADデータを活用することもあります。

テクスチャ・マテリアル設定

テクスチャとは、3DCGの表面に貼り付ける画像のことです。設定により、模様をつけたり模様によって擬似的に凹凸を表現したりします。立方体の3DCGの表面にコンクリートブロックのテクスチャを貼り付ければ、対象物を「コンクリートのような硬さ、重量感がある物体」と表現できます。

マテリアルとは、3DCGに物体としての質感を持たせるための設定情報です。モデリングした3DCGに色付けや光の反射、透過の程度、テクスチャなどを設定することで、対象を構成する素材に木材・金属・プラスチック・皮膚・泥といったさまざまな質感を表現できます。

カメラ・ライティング設定

この工程では、対象物を撮影するカメラの角度や照明の強さ・当たり具合が調整されます。模様や質感は見る角度やライトの当て方によって変わることがあるため、調整していく中で目的にぴったりなポイントを見つけましょう。

アニメーション

 モデリングした物体に動きを付ける工程です。キャラクターの動作や製品の動き、カメラワークなどを設定します。自然な動きを表現するためには、高度な技術と経験が必要です。

レンダリング 

レンダリングとは、3D空間で制作されたデータや設定を2D画像として表現するため、処理やコンピュータ演算をする工程です。高品質なレンダリングには時間がかかるため、スケジュール管理が重要です。

あわせて読みたい!「3DCGの作り方7ステップやソフト3選を詳しく解説。CGの世界を知る第一歩!

3DCGの動画制作に使用されるソフトウェア

3DCG動画制作には、様々な専門ソフトウェアが使用されます。代表的なものをいくつか紹介しましょう。

Blender 

オープンソースの3DCGソフトウェアで、無料で使用できることから、個人クリエイターや小規模スタジオでも人気があります。近年の機能向上により、プロの現場でも採用が増えています。

参考:Blenderダウンロードサイト

Maya

Autodeskが開発した3DCGソフトの王道です。モデリングからアニメーション、レンダリングまで一貫して行えるオールインワンのツールとして、映画やゲーム制作などのプロの現場で広く使用されています。

参考:Maya無償体験版ダウンロードサイト

3ds Max

3ds Maxは、3DCG制作業界で利用されることの多い高機能ソフトの1つです。より幅広い表現を可能にするプラグイン(拡張機能)が豊富で、とくにアニメーションに利用できるプラグインが充実しています。3ds Maxは、アニメ『鬼滅の刃』制作に使われたことでも話題になりました。CGアニメーション業界における制作ソフトの主流となっています。

参考:3ds Max無償体験版ダウンロードサイト

Cinema 4D 

直感的な操作性と高い拡張性が特徴のソフトウェアです。モーショングラフィックスやビジュアルエフェクトの制作に強みがあり、広告制作の現場でよく使用されています。

3DCGの個人クリエイターからプロのスタジオまで幅広いユーザーに支持されているソフトです。制作に必要なあらゆる工程をカバーしているため、制作を一人だけで完結させることもできます。

参考:MAXON Chinema4D公式Webサイト

Houdini 

特殊効果(VFX)の制作に特化したソフトウェアです。複雑な自然現象のシミュレーションや大規模なパーティクル処理が得意で、ハリウッド映画の制作などで活用されています。

参考:SideFX  Houdhini 公式サイト

RenderMan

RenderManは、ディズニー傘下のピクサーアニメーションスタジオが開発したことでも有名です。3DCG制作工程のうち「レンダリング」に特化したソフトで、ほかのソフトと連携させれば、すでにモデリングさせた素材をレンダリングできます。「トイ・ストーリー」などでも使われたRenderManは、商用でなければ無料でダウンロードし、使用できるところもうれしいポイントです。

参考:Unreal Engine公式ウェブサイト

Unreal Engine

Unityも、よく利用されているゲームエンジンの1つです。3Dに限らず、さまざまなゲーム制作に適していますv。企業によるVRコンテンツの制作にも使われるなど、充実した機能は見逃せません。マルチプラットフォーム対応で、プログラミングなしでの開発も可能です。ショップには3DCGに使える素材が充実しているため、素材集めの手間も軽減しやすいソフトといえます。

参考:Unity公式ウェブサイト

3DCG制作のソフトの選び方

多様な3DCG制作ソフトがあるため、どのソフトがよいのかなかなか決められない人もいるでしょう。そのような場合には、使ってみるのが理想です。無料体験版があれば、利用期間に注意して使ってみるのもよいでしょう。

3DCGソフト選びで重要なのは、ポイントをどこに置くかです。ここでは、3DCG制作ソフトを選ぶときのポイントを3つに絞り、解説します。

ソフトを利用する目的で選ぶ

3DCGソフトを利用する目的は、実際に使用する人によって異なります。3DCGを基礎から勉強したい場合であれば、モデリング・テクスチャ・レンダリングなどの機能を一貫して利用できる「総合型のソフト」がおすすめです。総合型ソフトは、3DCG制作を学べる専門学校などでもよく使われています。「これから3DCGを学びたい」と考えている人にとって、ぴったりのソフトといえるでしょう。

一方の「機能特化型ソフト」は、ひと通りの工程にある程度精通している人におすすめのソフトです。特定の工程に高いクオリティが必要な場合には、機能特定型ソフトがよいでしょう。まずは、3DCG制作に何を求めるかをじっくり考えてみてください。

機能の特徴や強みで選ぶ

特定の機能に高いクオリティを求めるのであれば、その機能に強みがあるソフトを選ぶのがおすすめです。たとえばモデリングをとってみても、特化した高性能・多機能なソフトはいくつもあります。候補となるソフトをある程度絞ったら、次点となる機能でフィルタリングして、さらに絞り込むと効率的です。

すでに3DCG制作の経験があって、苦手とする機能がわかっているのであれば、それを解消するソフトを選ぶ方法もあります。苦手な原因がどこにあるのかを見極められれば、ソフトの選定に困らないかもしれません。

操作感で選ぶ

ソフト選びでは、操作感も重要なポイントになります。とくに「3DCG制作経験は浅いが、できるだけ早く制作を始めたい」という場合は、操作感に戸惑わないソフトがよいかもしれません。3DCGソフトは、それぞれUIに工夫がされています。

しかし、それが自分に合っているかどうかは別なのです。メニュー画面の配置や、コマンドの選びやすさや種類などをチェックし、自分が直感的にわかるかどうかを確認してみましょう。可能であれば、無料体験版などで実際の操作感を確認してください。

ソフトだけでなく、パソコンについてどんな基準で選べば良いか悩んでいる方はこちらの記事を参考にしてください。

まとめ

3DCGを活用した動画制作は、リアルな立体表現や自由度の高い映像制作により、従来の実写動画では難しかった表現が可能になり、視聴者に強烈な印象を与えることができます。

また、製品プロモーションや不動産・建築業、医療・教育分野など、幅広い業界での活用が進んでおり、その可能性は今後さらに広がっていくでしょう。初期投資や技術的なハードルはありますが、長期的に見ればコスト効率も高く、企業のブランディングや販促活動に革新をもたらす強力なツールです。

今後、デジタル技術がますます発展し、消費者のデジタルリテラシーも向上していく中で、3DCGの重要性は一層高まっていくと予想されます。今こそ、自社のビジネスにおける3DCGを使った動画の可能性を探り、積極的に活用を検討する好機といえるでしょう。

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