ドローンがさまざまなところで活用されているといったニュースを目にしたことがあるでしょう。この記事では、ドローンの具体的な活用事例や役割、使用上の注意点などを解説します。ドローンをどのように使えば良いのかを知りたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
■目次
ドローンの種類
そもそもドローンとは遠隔操縦の無人航空機のことで、もとは軍事用で使われていました。しかし、現在では民間用としても取り入れられています。
ドローンと類似するものとして、ラジコンヘリがあります。双方の違いは、操縦者による操作の有無が挙げられます。ドローンはGPSや電子コンパスなどの技術で自律飛行も可能としますが、ラジコンヘリは基本的に操縦者の操作によって飛行するものです。
ちなみにドローンという名前の由来は諸説あり、その1つとして飛行音が蜂を連想させることから英語で雄蜂を意味する「drone」が由来とされています。
ドローンには種類があり、簡単にまとめると以下の3つが挙げられます。
- トイドローン
- 空撮用ドローン
- 産業用ドローン
ここからは、3つのタイプのドローンがどのようなものなのか、1つずつ見ていきましょう。3種類がどのようなものなのかを知ることで、どれが自分の求めているドローンなのかが把握しやすくなります。
トイドローン
トイドローンとは、総重量が200g未満のドローンを指します。軽量かつ小型であり、気軽に利用できる上、リーズナブルな価格で購入できることもあり、本格的なドローンを始める前の練習用ドローンとしておすすめです。
ただし、小型で軽量であるがゆえに、本格的なドローンと比べて機能が少ないという欠点が挙げられます。ただ、安く購入できることを考えると、手軽にドローンを始めたい方にはぴったりでしょう。
なお、トイドローンには航空法上の飛行規制がありません。ほかのドローンだと飛行申請が求められるため、申請するのが面倒な方にも向いているでしょう。
空撮用ドローン
空撮用ドローンはほかのドローンと比べて、機能や性能が大きく異なります。例として搭載されているカメラは、一般的なドローンと比べて大きく、またパワーを求められることから重量のあるドローンです。
空撮用ドローンは、長時間利用できるのが魅力的なポイントといえるでしょう。トイドローンは、10分ほどしか撮影できません。しかし、空撮用ドローンの場合はパワーを生み出すためのモーターや、長時間撮影できるためのバッテリーなどが備わっており、長く撮影することが可能になっています。
産業用ドローン
産業用ドローンは、労働力の補填や安全な作業の確立、生産性の向上などを目的に取り入れられています。産業用ドローンの場合はいくつかの種類があり、例を挙げると林業用のドローンや農業用のドローンなどです。
産業用ドローンも空撮用ドローンと同じく、さまざまな機能が備わっています。そのことからドローンの中では比較的高額であるため、トイドローンと比べると慎重に考えて購入することになるでしょう。具体的な価格は製品次第ですが、高額なものだと100万〜300万円ほどかかります。
ドローンの役割
ドローンは、幅広い目的で用いられています。しかし、具体的にどのような役割を果たしているのかを詳しく知らない方もいるでしょう。ニュースでは主に撮影や配送で取り上げられているため、具体的に3つの役割をご紹介します。
役割を知ることでドローンの魅力が把握でき、すぐにでも使ってみたいと思うかもしれません。
撮影(空撮)
1つ目の役割は、撮影です。具体的には、WEBサイト用動画やパンフレット用写真のようなプロモーション動画、建物や工場、あるいは観光地の空撮動画などが挙げられます。テレビでもドローンを使った映像が用いられることがあるため、どのようなものなのかは簡単に想像できるでしょう。
ドローンは空撮に適しているため、通常の撮影では不可能な映像や画像を撮影したい場合におすすめです。また、空撮では全体的な様子を撮影できるため、建物の大きさや観光地の魅力などを伝えたいときに利用すると良いでしょう。
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作業
ドローンは撮影だけではなく、多様に活用できます。具体的に例を挙げると農薬や肥料の散布、災害現場での生存者確認、太陽光発電所の点検などです。さまざまな用途に利用できるため、ドローンは幅広い業界で用いられています。
ドローンは、人が行けないような場所でも簡単に行くことが可能です。ドローンを使うことで、これまで人が行うと危険なことを代わりにできるようにもなります。そのような意味でも、ドローンは作業の効率化を図る上で活用できる存在です。
データ収集
ドローンは、データ収集にも活用できます。具体的な例としては、2Dや3D地図を作るために空撮によって画像を撮影したり、見取り図を作るために事件や事故現場を撮影したりなどが挙げられます。
ドローンを活用すると容易に撮影できることもあり、リアルタイムで情報を集めたいときに利用すると良いでしょう。備わっているカメラは、激しい動きでもきちんと撮影できるようになっているため、手順を守ればデータ収集に活用できます。
海外での活用事例
ドローンは日本よりも、海外の方がより広く活用されています。海外では日本よりもドローンの規制がゆるい国も多く、積極的にドローンが活用されている国や企業があります。
そこでここでは、海外での活用事例をいくつかピックアップして紹介します。どのように活用されているのかを知ることで、具体的な活用計画が立てやすくなるでしょう。
ドローンを活用したサービス
フランスの「Drone Volt」は2011年に創業した会社で、もともとはドローンを販売していました。しかし、現在ではドローンの機体開発やドローンを活用したサービスなど、ドローンに関するさまざまな事業を展開しています。
具体的な事業例としては、農業やインフラ点検といったドローンの活用サービスやソフトウェア開発、教習トレーニングなどです。現在ではドローンの総合企業となっており、さまざまな業務を行っています。
ドローンの配送ビジネス
ドローンの配送ビジネスに関しては、Amazonやアリババ、スイス国営郵便会社など、さまざまな企業が挑戦してきました。しかし、実用化には多くの課題が残されており、本格的に実用化されていないのが現実です。
例としてAmazonの場合、2016年にドローンを使った配送サービスのテストを行いました。また、アリババは2018年に食品デリバリーサービス会社を買収し、ケータリングという形で配達ビジネスを実現するために動き始めています。
ドローンの注意点
ドローンを使う場合には、いくつかの注意点があります。主なものとしては以下のとおりです。
- 空港周辺や国会議事堂周辺などは飛行禁止
- 飲酒時の飛行禁止
- 目視外での飛行禁止
- 夜間での飛行禁止
- 危険物輸送の禁止
- 第三者の建物や人などから30m以上の距離を保つ
ドローンの活用にはさまざまな注意点があり、どのような場所でも飛行できるわけではありません。また、飛行方法にもいくつかの注意点があるため、初めて利用する方は必ずルールをチェックした上で利用するようにしましょう。
また、ドローンを使う際には事故を引き起こさないようにすることも大切です。ドローンの事故はいくつも起きており、安易に操作すると事故を起こしてしまう恐れがあります。
そのほか、2022年(令和4年)6月20日から重量100g以上の機体が登録義務化されました。ドローンの免許制が施行されたため、操縦するドローンによっては免許をあらかじめ持っておく必要があります。
まとめ
今回は、ドローンの活用事例や役割、注意点などを解説しました。現在ドローンはさまざまなところで用いられており、撮影目的はもちろんのこと、作業やデータ収集などに役立ちます。
ただし、ドローンにはさまざまな課題があるのが現状です。今後その課題が解決されることで、さらに活用の幅が広がっていくでしょう。そのことを踏まえた上で、ドローンの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
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