COLUMNコラム

動画制作の流れやスケジュールを知ろう。準備すべきことや予算、制作会社の選び方を解説

公開日: 2025年3月25日    

動画制作を検討する際に、完成までの流れやスケジュールについて不安がある方がいらっしゃるかもしれません。「納期に間に合わない」という事態を避けるためにも、制作の手順や事前準備を前もってしっかりと理解しておくことが効率化につながります。

まずは、企画立案、撮影、編集、そして最終的な納品までの各段階について把握します。それぞれの重要なポイントを押さえることで、スムーズな進行と高品質かつ納得いく動画制作が実現できるでしょう。

本記事では、動画制作の基本的な流れやスケジュールの管理方法、事前に準備すべきこと、さらに制作を成功に導くための秘訣について詳しく解説します。初心者の方でも安心して動画制作に取り組めるよう、具体的なポイントを一つ一つご紹介します。

動画制作の基本的な流れ

動画の制作を依頼してから実際に動画が完成するまでの基本的な流れを解説します。動画制作は基本的に、「企画・構成→絵コンテ作成→撮影・素材作成→編集」の流れで進んでいきます。

全体的な流れを把握しておくと準備もしやすくなるため、それぞれの工程について把握しておきましょう。

企画・構成

最初のステップは「企画・構成」です。制作会社がクライアントにヒアリングを行い、動画を作るためのコンセプトとなるものをまとめていきます。

主なヒアリング内容は、「何のためにその動画を作り、何を達成したいのか」「何を伝えたいのか」「誰に向けて作るのか」そして「いつまでに完成させる必要があるのか」「どのくらいの予算を想定しているのか」などです。

これらの情報をもとに、動画に入れる要素や訴求ポイントを決め、作業工数の見積りや作業スケジュールなどをすり合わせていきます。

絵コンテ作成

企画・構成のステップで動画のコンセプトが決まったら、絵コンテの作成に進みます。

絵コンテは、動画作成に必要な台本です。絵コンテのフォーマットは制作会社によって異なりますが、一般的には撮影シーンのイラスト・動き・セリフ・効果音・尺などが具体的に書かれた指示書を指します。

制作会社はクライアントからのフィードバックをもとに修正を行いつつ、徐々に絵コンテを固めていきます。

訴求したい内容と撮影シーンがマッチしているかを確認し絵コンテが仕上がったら、関係者で内容を共有して撮影・素材作成のステップへ進みます。

絵コンテに関する記事は下記を参考にしてください。

プロが伝授!初心者でもできる絵コンテの作り方を解説
https://www.generalasahi.co.jp/cd/movie/topics/storyboard/

失敗しない!絵コンテ作成に必要な3つのポイントを解説
https://www.generalasahi.co.jp/cd/movie/topics/storyboard-point/

撮影・素材(アニメーションやCG)作成

撮影・素材作成は、絵コンテの内容に沿って必要なシーンを撮影・作成していくステップです。

アニメーションやCGの場合は、まずはキャラクターや背景、主なシーンの簡単なイラストを作成し、続いて本格的なイラストやアニメーションの作成に入ります。

実写の場合は、撮影場所の下見(ロケハン)や被写体となる人物のキャスティングなどの撮影準備を行い、カメラリハーサルなどを経て、実際の撮影に入ります。

撮影・素材作成の工程で多くのカットを撮っておくと、撮り直しのリスクを軽減できます。動画に必要な素材は、一つひとつ作成するのではなく並行して同時に作成することで、よりスムーズで効率的に動画制作を進められるでしょう。

下記の記事を読んで、アニメーションやCGの理解をさらに深めてみよう!

アニメーション動画の種類や映像の作り方は?メリットや活用事例も紹介
https://www.generalasahi.co.jp/cd/movie/topics/animation/

3DCGとは?メリットや活用例、制作方法やソフトのご紹介
https://www.generalasahi.co.jp/cd/movie/topics/3dcg/

3DCGの作り方7ステップやソフト3選を詳しく解説。CGの世界を知る第一歩!
https://www.generalasahi.co.jp/cd/movie/topics/3dcg-howtomake/

編集・MA

動画制作の最後のステップが、映像編集とMA(音声編集)の作業です。撮影した映像や素材、録音したナレーションなどを動画編集ソフトで切ったり繋いだりして、絵コンテの内容に沿って1本の動画に仕上げます。

できあがった動画を確認し、企画やコンセプトとの相違がないかなどのフィードバックを行います。さまざまな修正や調整を行い、配信媒体に応じたフォーマットに変換して完成です。

なお、動画編集に使用するソフトは制作会社によって異なりますが、Adobe社の「Premiere」や「After Effects」が多く使われています。

動画の制作を依頼する前に準備しておきたいこと

自社で使う動画の制作を依頼しようと考えたとき、「まずは何から取りかかればいいんだろう?」「具体的にどんなことに注意すればいいんだろう?」などのさまざまな疑問が浮かんでくるものです。ここでは、動画の制作を依頼する前に準備しておくべき4つのことを解説します。

準備をしないまま動画の制作を依頼してしまうと、制作会社選びで失敗してしまったり、思っていたものと違う動画ができてしまう恐れがあります。あるいは、必要な時期までに動画の納品が間に合わない、予想以上に制作費用がかかってしまうという可能性も否定できません。

動画制作には予算や納期といった制約が伴います。
まずは以下の4つの準備からスタートし、自社の目的に合った制作会社を選びましょう。

動画制作の目的を明確にする

動画の制作を依頼する前に、「そもそも動画を制作する目的」を明確にしておくことが非常に大切です。不明確なままでは動画制作の依頼内容もぼやけたものになってしまい、出来上がってくる動画もメッセージが伝わりにくいものになってしまいます。

あらかじめ動画を制作する目的を明確にしておくことで、動画制作の依頼をスムーズかつ効率的に行え、動画のメッセージが視聴者により伝わりやすくなります。

例えば「いつどのようなタイミングで、誰に見てほしいのか?」「見た人にどう感じてもらい、なにを伝えたいのか?」などを言語化し、書き出しておきましょう。

また、目的に応じて「親しみやすい雰囲気にするのか?」「プレミアム感を演出するのか?」なども合わせて考えておくと、動画の方向性が定まりやすくなります。

伝えたいメッセージの優先順位を決める

動画制作の依頼をする際は、伝えたいメッセージの優先順位を決めましょう。優先順位が曖昧なまま一度に多くの情報を詰め込みすぎると、「一番伝えたいことは何なのか?」がよく分からない動画になってしまいがちです。

再生時間の長い動画は、「長い」という理由だけで視聴者から敬遠されてしまう可能性がある点にも気をつけましょう。動画にたくさんのメッセージを詰め込もうとすると、動画の再生時間が長くなってしまいます。

伝えたいメッセージの優先順位を決めるには、伝えたいメッセージを複数書き出して、それぞれの優先順位を決める方法がおすすめです。最終的に、優先順位の高いメッセージを1~3つに絞ります。

視聴者の動画視聴に対する心理的なハードルを下げつつ、メッセージが伝わりやすい動画を作るためにも、伝えたいメッセージの優先順位を決めることが大切です。

予算を決めておく

動画制作にかけられる予算を、あらかじめ決めておくことも大切です。動画制作は、予算額によって動画内で使える素材や表現方法に幅があります。

例えば、フリー素材のイラストを数枚使ったシンプルな静止画中心の動画を制作する場合と、実写のロケ撮影を行った上で、さらに最先端の映像技術をふんだんに利用した動画を制作する場合では、同じ長さの動画であっても必要な予算が変わってきます。そのため、あらかじめ予算額を決めた上での制作依頼が重要になります。

もし明確に予算を決められない場合は、制作会社へ作りたい動画のイメージを伝え、「どの程度の費用がかかるのか」「追加費用は発生するか」などの確認をしてみましょう。

◆参考にしたい!記事はこちら↓
動画制作・映像制作外注の費用相場とは?料金を抑えるポイントを解説
https://www.generalasahi.co.jp/cd/movie/topics/market-price/

納期を決めておく

動画制作を依頼する際には、いつまでに動画が必要かを考え、納期を決めておきましょう。あらかじめ納期を決めておくことで全体のスケジュールが立てやすくなり、よりスムーズに動画制作を進められます。納期の設定は、制作会社選びにも影響する大切なポイントです。

オリジナルのキャラクターやCG、作業工数の多い撮影などは、当初の見積りよりも長い制作期間を必要とする場合があります。いったん動画ができても修正が発生する可能性もあるため、余裕を持った納期を設定しましょう。

動画制作会社から良い提案を引き出すためにできること

動画制作会社から良い提案を引き出し、動画の質を高めるためのポイントを6つ解説します。

動画の企画案を考える時にこれらのポイントを押さえておくと、「どんな動画をどのように制作するべきか」などが決めやすく、動画の土台となる構成がより具体的になります。

参考動画・映像イメージの用意

制作会社へ依頼する際には、参考となる動画を用意しておきましょう。「このようなテイストで動画を作ってください」と伝えると、制作会社の担当者とイメージを共有しやすくなります。

一般的に動画制作会社のウェブサイトには、実績として制作した動画が掲載されている場合が多いため、それらの中からイメージに近い動画をいくつかピックアップしておくのもおすすめです。

制作を依頼したい会社のウェブサイトに参考動画が無い場合は、他社の動画やYouTubeの動画などから参考となる動画を探してみてください。

ペルソナ設定

ペルソナとは、動画を観てほしい視聴者像のことです。「どんな人に観てほしいのか」を考え、年齢・性別・職業・住まい・家族構成などを具体的に決めることで、刺さる動画は何か判断しやすくなります。例えば料理用のまな板をPRする動画を作る場合、「1人暮らしで家庭料理をする時に使うまな板を探している23歳の女性事務職員」に向けた動画と「仕事で使うプロ用のまな板を探している50歳の洋食レストランの男性シェフ」に向けた動画では、まったく違う動画にしなければなりません。

ペルソナ設定によって向いている配信媒体や動画の訴求ポイント、伝わりやすい表現方法なども変わるため、しっかり決めておきましょう。

配信媒体の選定

動画を配信する媒体は、できれば事前に決めておきましょう。動画の配信媒体には、自社メディアやYouTube、InstagramなどのSNSといったさまざまな種類があります。媒体ごとに適切な納品ファイル形式、映像の解像度、動画の長さ(尺)などが異なるため注意が必要です。
例えばWeb用の動画媒体向けに撮影した動画を屋外の大型サイネージで映した場合、映像の解像度が足りずに画質が粗くなってしまいます。

媒体によって視聴者の年齢層や男女比なども異なるため、媒体ごとの特性を理解し目的に合ったものを選ぶことが大切です。

動画の尺の決定

動画を観てほしいターゲット層と使いたい配信媒体を踏まえて、動画の尺(長さ)を決定します。それによって動画の制作費と動画に詰め込めるメッセージの量が変わるため、「30秒」「60秒」「180秒」など、大まかにでも決めておくことがポイントです。

動画に盛り込むメッセージが多すぎると、全体がボヤけて視聴者に伝わりにくくなってしまいます。伝えたいメッセージは1~3つに絞り、メッセージの量に応じて動画の尺を設定すると良いでしょう。

KPIの設定

KPI(Key Performance Indicator)は、重要な目標の達成指標を表します。どのような数値をKPIとして設定するかは、作成する動画の目的によって変わります。

動画制作の際に設定する代表的なKPIとしては、「再生回数」「動画総再生時間」「再生完了率/視聴維持率」「コンバージョン率」などがあります。

例えば「年間10万回再生される動画を目指す」「年間1,000件の問い合わせを獲得する」などの具体的な数値を設定しておくと、制作会社が戦略を組み立てやすくなります。

素材や資料の準備

制作会社に提出する自社の資料や、動画に使えそうな素材を前もって用意しておきましょう。

優れた動画制作会社は、ただ動画を作って納品するだけでなく、クライアント企業の強みや商品の特長、競合他社との違いなどを考慮した動画制作を行います。

自社の会社案内やサービスのパンフレットといった一般的な資料以外のものでも、思わぬ差別化に繋がったり素材として役に立ったりする可能性があります。

動画制作会社を選ぶポイント

動画制作会社を選ぶ際の3つのポイントについて解説します。これらのポイントを押さえて制作会社を選ぶことで、自社の目的と一致した適切な制作会社を選びやすくなるでしょう。

制作会社は、それぞれ得意分野や実績、納品までの期間や料金などが異なります。会社選びで失敗してしまうと、イメージしていたものと違う動画ができてしまったり、予想以上に制作期間や費用がかかってしまったりする可能性もあります。

以下の3つのポイントを意識し、自社の目的に合った制作会社を選ぶことが大切です。

実績

制作会社を選ぶ際は、これまでの制作実績を確認することが大切です。動画制作会社の制作実績をチェックすることで、その制作会社の得意ジャンルや動画のテイストなどが分かり、制作会社の特長を把握しやすくなります。

「制作会社が得意としている動画ジャンルと依頼したい動画ジャンルが一致しているか」「動画を作る目的やターゲット層と合っているか」などを意識して、制作実績をチェックしてみましょう。

当社の実績はこちらです。

予算

どんなに制作実績が豊富で、動画のジャンルやテイストなどが依頼したい内容と合っている制作会社であっても、制作に必要な費用が予算をオーバーしてしまったら発注できません。

動画制作の費用相場は、制作会社によって大きく変わる場合があります。なかには10倍以上の価格差が発生するケースもあるため、費用の確認は必須です。

まずは制作会社のウェブサイトに掲載されているプランや料金表などを見て、自社の予算で発注できるかをチェックしましょう。複数の制作会社へ見積りを依頼し、「具体的にいくら費用がかかるのか」「追加料金は発生するか」などを確認する相見積もおすすめです。

納期

どんなに実績豊富で制作料金が安い制作会社であっても、動画が必要な期日までに納品されなければ、発注する意味がなくなってしまいます。

例えば、4月1日から始まる新入社員研修で使う研修用動画を制作する場合、前日の3月31日までに動画が用意できていなければなりません。

ここでいう「動画が用意できている」状態とは、動画の納品が完了しているだけでなく、研修会場で実際に視聴できるかの社内チェックなども含めて準備ができている状態を指します。

予想外のアクシデントなどにも対応できるよう、余裕を持ったスケジュールを立て、納期に間に合う制作会社を選ぶことが大切です。

動画制作に関するよくある疑問

動画制作の依頼を検討し始めると、実際の動画制作にかかる日数の目安や制作費用の相場、動画制作を外注する際の注意点など、さまざまな疑問が浮かんでくるでしょう。

せっかくアイデアを練り予算と時間をかけて依頼するのであれば、「思っていた動画と違った」という事態を避け、納得のいく動画になるような依頼をしたいものです。

ここでは、動画制作の依頼に関するよくある疑問を3つ解説します。安心して動画制作を依頼するために、ぜひ押さえておきましょう。

動画制作にはどれくらいの日数がかかる?

動画制作にかかる日数は、企画内容や撮影量、編集内容によって異なります。発注から納品完了までにかかる期間は、1〜3カ月程度が目安です。

基本的に動画制作は、動画制作会社とクライアント間での「提案」と「それに対するフィードバック」を繰り返しながら進めていきます。クライアントと制作会社の認識がズレたまま進んでしまわないよう、何度もチェックと修正を行いながら、段階的に動画の完成を目指します。

注意が必要な点としては、打ち合わせの延期や動画素材の撮り直しなど、想定外のトラブル発生の可能性があることです。また、会社の規模が大きくなると、発注を依頼してから正式に契約が完了して実際の動画制作が始まるまでに約1カ月ほどかかるケースもあります。

動画制作の依頼は、予想外の遅延が発生することを前提とした余裕のある納期を設定し、決められたスケジュールを守って進めていくことが大切です。

動画制作の費用の相場はどのくらい?

動画制作会社に依頼する場合の一般的な費用の相場は、30万~200万円程度です。

料金の違いは、フリーランス(対応人数が1名)か制作会社(対応人数が複数名)か、企画提案が可能かどうか、映像の品質や技術力の高さ、進行のスムーズさや納品のスピードなどによって左右されます。

フリーランス(個人)に動画制作を依頼する場合、動画制作会社よりも料金は安い傾向にありますが、撮影または編集など一部の業務内容に特化しているケースが多いです。

一方、動画制作会社に依頼する場合はフリーランスよりも料金が高くなる傾向にありますが、動画作成で最も重要な企画から撮影・編集・サポートまでをトータルで依頼できる点がメリットです。

動画制作の依頼経験が浅い場合は、動画制作会社への依頼が安心でしょう。

動画制作を外注する際の注意点はある?

動画制作を外注する際は、料金の安さだけで依頼先を決めてしまわないようにしましょう。動画が安い料金で作れたとしても、本来の目的が達成できなければ本末転倒です。

動画制作を外注する時は、「過去に制作した動画がクライアントの成果につながったのか」「動画の視聴回数はどの程度だったのか」など具体的な結果や数値を問い合わせましょう。

また、見積書や提案書のチェックも欠かせません。提案書には「今回の動画の中で一番大切なメッセージ」「目的を達成する具体的なプロセス」「参考となる動画」「想定している視聴時間や再生回数」などを文章で書き出してもらい、提案の内容が納得できるものか検討が必要です。

見積書は「知的財産権・使用権は依頼者(クライアント)に渡るのか」「追加料金の発生はあるか」などを確認しておくのも大事なポイントです。また、聞きなれない専門用語が書かれている場合があるため、不明な点は必ず質問して明確にしておくと安心です。

まとめ

動画制作は基本的に、「企画・構成→絵コンテ作成→撮影・素材作成→編集」の流れで進んでいきます。依頼する側にとって、動画制作の流れや押さえておきたいポイントを知っておくことがとても重要です。

その他にも事前準備はどうすればいいか理解していると、無理なスケジュールでバタつくことが少なくなるでしょう。スムーズな進行と効率化のために、この記事が参考になれば幸いです。

当社では、「わかりやすく、伝わりやすく」をモットーに動画制作をはじめ印刷・WEBといった多角的なサービスを一気通貫で行っています。丁寧なヒアリングを行い、お客様の抱える課題を解決に導き、より“伝わる”作品を制作いたします。
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