自社の情報を動画で発信する企業VPは、近年動画視聴が一般的になったことでより注目を集めています。多くの企業や組織がさまざまな目的で企業VPを活用しており、「今後自社でも企業VPを制作したい」と考えている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、企業VPの概要をわかりやすくご紹介します。
■目次
企業VPとは何か?
動画マーケティングが重視されるようになり耳にする機会が増えた「企業VP」ですが、具体的にはどのような内容を指すのでしょうか。ここでは企業VPの概要やメリット、PVとの違いについてご紹介します。
企業VPとは
企業VP(Video Package)とは、企業や組織が自社について発信するための動画コンテンツのことです。情報を発信する対象は自社の取引先や採用活動の関係者など、企業VPで達成したい目的によってさまざまとなります。
主に商品やサービスを販促するための営業ツールとしての企業VPや、採用活動において自社の仕事・働き方・社内体制などをPRするための企業VPなどが多く制作されています。
メリット
企業VPには、テキストと映像、音楽を織り交ぜて多くの情報を短い時間のなかに詰め込むことができるというメリットがあります。多くの情報を短い時間のなかに詰め込むことで、ユーザーに対して限られた時間のなかで自社に関する情報を効率的に伝えることができるようになります。
テキストや静止画などではユーザーが能動的に閲覧しなければ情報を受け取りづらいですが、動画であれば再生するだけで気軽に情報を得られるという点も魅力のひとつです。
企業VPは、企業のブランディングやマーケティングにもしばしば利用されます。
テキストや静止画だけでは表現しにくい自社のイメージや商品・サービスの特徴を視覚的に伝えられることから、動画を活用して自社をPRしようと考える企業は増加しています。
企業VPとPVの違い
企業VPとPVは一見似ているようにもみえますが、意味は異なります。
「PV」とは「Promotion Video」の略称であり、自社の商品やサービスを販売促進したりWebサイトへの訪問者数を増やしたり、イベントへの来場を促したりするために利用されるケースが一般的です。その点でPVの活用目的は「販促活動」であり、最終的にはPVの力を借りて売上向上を目指します。
一方で、企業VPの活用目的はPVよりも広範囲にわたります。もちろん自社の商品やサービスの販売促進、ブランドイメージの向上を目的とした企業VPもありますが、自社の認知度アップに活用したり社員教育用のマニュアルに応用したりするといった使い方もあります。単に売上向上を目的としたものだけでなく、さまざまな用途に使われるのが企業VPの特徴です。
企業VPのポイント
企業VPを最大限に活用するためには、次の3つのポイントを意識して制作を進めることが大切です。
企業VPの利用は目的次第
前述のとおり、企業VPはブランディングや売上アップに限らずさまざまな目的で活用される動画コンテンツです。用途が幅広いため、事前に「自社は何を目的として企業VPを制作するのか」を明確に定め、目的達成につながるような内容の動画を制作することが重要になるといえます。
例えば、採用活動のために自社の働き方を紹介して求職者の関心を高める目的で制作する動画なら、従業員の1日の過ごし方や「日々どのような仕事をしているのか」を紹介する動画などが効果的です。しかし同じ採用活動であっても、新卒採用向けの動画と中途採用向けの動画であれば、動画内に登場させる従業員の年齢層や役職なども異なってきます。
企業VPはナレーションがカギを握る?
企業VPの効果を高めるためには、ナレーションの存在も重要です。
動画は「テキスト+映像+音声」で構成されるため、音声が与えるインパクトは大きいといえます。つまりナレーションの品質が、ユーザーが「動画を最後まで視聴するか途中で離脱するか」を決める判断材料にもなり得るということです。
品質の高いナレーションであれば「最後まで視聴してみたい」と思ってもらえる可能性も高いですが、印象の薄いナレーションだと「内容が頭に入ってこない」と感じられてしまい、途中で視聴を諦められてしまう可能性が十分にあります。
このことから企業VPを制作する際は、自社のブランドイメージや動画内で伝えたいメッセージの内容などに応じて適切なナレーションを活用することが大切です。
声のトーンによって動画全体の印象は大きく左右されるため、制作段階で品質の高いナレーションを準備しておくことが重要だといえます。
テクノロジーを活用して効果的に伝える
企業VP内で伝えたいことを効果的に伝えるためには、テクノロジーを活用することも手段のひとつです。ここでは、代表的な3つのテクノロジーをご紹介します。
モーショングラフィックス
モーショングラフィックスとは、テキストや静止画、イラスト、ロゴなどに音声や動作を付加して動画に仕上げる技術のことです。例えばテレビのCMで企業のロゴがテンポよく動いたり、音楽に合わせてイラストや記号がリズミカルな動作を見せたりするのも、モーショングラフィックスの一種です。
モーショングラフィックスを活用すると、音とロゴやイラストの連動によって動画がユーザーの印象に残りやすくなると考えられます。
VFX
VFXとは「ビジュアルエフェクト」の略称で、「視覚効果」という意味になります。VFXで動画に特殊効果などを加えることで、現実ではありえないような映像を仕上げることもできます。
現実の映像とVFXによる架空の映像を組み合わせることによって、架空の映像がまるで現実に存在するかのように見せることが可能になり、視聴者に驚きのある企業VPに仕上げる事ができます。
CG
CGとは「コンピューター・グラフィックス」の略称で、画像や図形をコンピューター上で再現する技術のことです。CGではコンピューターを使って2次元や3次元の画像・図形を専用のソフトウェアで制作し、映像を印象的にしたり実物の製品そっくりの画像を動画内に登場させたりすることが可能です。
一般的な企業VP作成のプロセス
一般的な企業VP作成のプロセスは、「企画・構成→動画撮影→編集・加工→公開」の4ステップです。
まずは自社が達成したい目的を考慮してどのような企業VPを制作するのかを決定し、動画のストーリーを練り上げます。その後、企画した動画を制作するための映像を撮影するステップに移行します。必要な映像素材が集まったら、集めた映像を編集・加工して、企画に沿って一本の動画を完成させます。これらのステップが完了したところで、企業VPを実際に公開します。
企業VPの制作には、企画作成力や動画編集スキルなど多くの技術が必要になるため、動画制作に慣れていないと難しい側面もあります。
動画制作にお困りの際は、企画から編集・加工まで一気通貫で制作できるGAにお気軽にご相談ください。
まとめ
企業VPは、ブランディングやマーケティング以外にも幅広い目的で活用することができます。制作する際は企業VPで達成したい目的を明確にした上で、「どのような内容の動画を制作するのが効果的なのか」を十分に検討することが大切です。 企業VPを制作する際は、必要に応じてモーショングラフィックスなどの技術も積極的に取り入れることをおすすめします。もし動画制作に不安がある場合は、一気通貫での動画制作サポートを行っているGAにお問い合わせください。