スマートフォンが普及して、誰もが手軽に動画を視聴できるようになった今、動画を用いて、商品やサービスの特徴や使い方を説明する企業が増えています。使用方法や利用手順を説明する「HowTo(ハウツー)動画」と呼ばれるものです。
企業はハウツー動画を制作することで、顧客満足度の向上や、商品・サービスの購入率の改善、業務効率化など、さまざまなメリットを得られます。
今回は、HowTo(ハウツー)動画のメリットや活用シーン、制作のコツを詳しく解説します。
■目次
HowTo(ハウツー)動画とは?
商品の使用方法やサービスの利用手順を解説する動画のことを「HowTo(ハウツー)動画」といいます。例えばWebサービスの利用手順や家具の組み立て方、家電の使い方など、業界問わず様々な商品・サービスで活用することができます。もちろん企業だけではありません。個人の方がYouTubeで配信しているレシピ動画やDIY動画など、よく目にするという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
HowTo(ハウツー)動画は、単に使い方や特徴を伝えるだけでなく、新商品や新サービスの販売促進、また社内研修など、あらゆるシーンで活用が可能です。
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HowTo(ハウツー)動画の利便性
HowTo(ハウツー)動画は、利用手順が分かりにくいサービスや商品の説明に大きな効果があります。ユーザーにとっても利便性が高く、今後ますます活用が広がると考えられます。これまでの文字と写真による説明ではなく、HowTo(ハウツー)動画が好まれる点を解説します。
文字と写真よりも細部まで分かりやすい
HowTo(ハウツー)動画がユーザーにとって利便性が高い一番の理由は、文字と写真の説明よりも格段に分かりやすいことでしょう。
そもそも動画は、文字の5,000倍の情報量を伝達できるといわれており、ユーザーの視覚と聴覚に働きかけ、短い時間の中でより多くのことを伝えることができます。
利用手順が複雑な商品やサービスほど、文字にすると説明が増え、逆に分かりにくくなってしまうものです。しかし、動画であればたった数分で、文字と写真よりも分かりやすく説明できるという場合が多くあります。
また、文字の場合、ユーザーは能動的に情報を読んでいく必要があるため、作り方や使い方といった、読む前から「難しそう」と感じるような内容は敬遠されてしまう可能性もあります。しかし、動画ではこのような心理的ハードルが低くなり、気軽に見てもらうことができます。
このように、「圧倒的な情報量」と「気軽に視聴できる」という動画の持つ性質が、「HowTo(ハウツー)」を伝える手段としてとても相性が良いのです。
動画は、実写映像はもちろん、アニメーションやCG、テロップなどを使って分かりやすく表現することができます。文字と写真だけでは説明しづらい作業や細かな部分も、映像で見せることにより理解しやすく、記憶にも残りやすくなります。
作り方・使い方を正しく伝えられる
文字で説明をする場合、例えば料理の焼き加減であったり、化粧品をどのくらいの量、どのように塗るのかであったり、人によって受け取り方が違う場合があります。しかし、動画であれば実際の映像を見せることで、曖昧な表現も正しく伝えることができます。
ユーザーに正しい使い方を伝えることはとても大事です。どんなに優れた商品やサービスも、ユーザーがその使い方や機能を知らなかったり、間違った使い方をしていたりすれば意味がないからです。ユーザーが正しい使い方のもと、メリットや効果を実感すれば、顧客満足度が上がり、リピートにもつながるでしょう。
購入者だけに限らず、まだ購入していない潜在顧客に対しても、細かな部分まで詳しく説明することで、商品の特徴や魅力を存分にアピールできます。
手軽に視聴できる
HowTo(ハウツー)動画があれば、ユーザーは使用方法や利用シーンが気になったとき、いつでもどこでも、スマホで調べることができます。説明書を探す、電話で問い合わせる、店頭に見に行くなどの手間を省くことができます。
また、今はネット通販やオンライン上でのサービスの申し込みも増えています。購入・申し込み画面に動画を貼り付けておけば、ユーザーはホームページを閲覧している流れで動画を視聴できるので、より利便性が高まります。
HowTo(ハウツー)動画を制作したら、SNSでの投稿やYouTubeでの配信、またパッケージや説明書にURLやQRコードを載せておくなど、ユーザーがHowTo(ハウツー)動画に辿り着きやすいよう工夫しましょう。
HowTo(ハウツー)動画の活用シーンとメリット
このように利便性の高いHowTo(ハウツー)動画ですが、どのような場面で活用することで大きな効果が期待できるのか、活用シーンとメリットについて解説します。
販促ツールになる
HowTo(ハウツー)動画を制作したら、自社サイトに貼り付ける、SNSに投稿する、店頭で映像を流すなど、多くの人の目に触れるようにしましょう。
自社サイトを閲覧するのは、多くの場合、その商品やサービスに興味がある潜在顧客です。ただ使用方法や利用シーンを紹介するだけでなく、例えば操作が意外に簡単であることやメンテナンスがラクであることなど、商品の特徴を伝えるようにします。潜在顧客の中には「使い方が難しそう」「お手入れが大変そう」と購入を躊躇している方もいるかもしれません。そのような負のイメージを払拭し、逆に「使ってみたい」と感じるような動画をつくりましょう。
また、具体的な利用シーンを提示することで、ユーザーは購入後の生活をイメージでき、より納得して購入することができます。
このように利用シーンや利用することで得られるメリットが明確になることで、潜在顧客への購入の後押しとなります。
SNSに投稿したり、店頭で映像を流したりすれば、商品を知らない人たちの目にも留まり、会社や商品、サービスの認知獲得につながります。HowTo(ハウツー)動画なら興味を引きやすく、どんなことができる商品、サービスなのか容易に理解してもらうことができ、魅力が伝わりやすくなります。
営業ツールになる
HowTo(ハウツー)動画は、イベントや展示会、商談などでの営業ツールとしても活用できます。商品によっては持ち運びができない、会場の都合で持ち込めない、そもそもモノではなくてサービスやシステムであるなどの場合、実物を見てもらうことができません。しかし、HowTo(ハウツー)動画があれば、どういった商品・サービスなのか短い時間の中で端的に伝えることができます。相手も、口頭での説明よりもイメージしやすく、スムーズに内容を理解できるでしょう。
このように時間が限られている中では、効率よく商品をアピールできるHowTo(ハウツー)動画が役立ちます。また、商品を口頭で説明する場合には、営業担当のプレゼン能力の差がどうしても出てしまうものです。動画を用いることで、このような差を埋めることもできます。
取扱説明書(マニュアル)として
HowTo(ハウツー)動画は、分厚い取扱説明書の代わりにもなります。ユーザーは紙で管理する必要がないので、保管しておく場所も置き場所が分からなくなった時に探す手間も要りません。
取扱説明書として活用する場合は、見落としがちな機能や注意点、お手入れ方法など、詳しく丁寧に説明しましょう。ユーザーはその商品・サービスを使いこなすことができ、「購入してよかった」と満足度にもつながります。
また、「使い方が分からない」という問い合わせが多いポイントをあらかじめ動画内で説明しておきましょう。ユーザーからの問い合わせが減り、スタッフの負担や人件費軽減になります。
動画マニュアルについて詳しく知りたい方は「動画マニュアルの作り方とは?そのコツと作成手順を解説」も!
社内研修の題材として
HowTo(ハウツー)動画は、新入社員研修や新しい商品・サービスの導入研修、操作マニュアルの社内研修などにも効果的です。実際の操作方法や手順を映像で確かめながら見ることができるので、言葉では伝わりにくい内容も理解しやすく、より実践的に学ぶことができます。
研修内容を動画化することは、他にも様々なメリットがあります。
- 講師と受講者のスケジュール調整の手間が省ける
- 会場費や交通費等のコスト削減
- 全員が同じ内容を共有でき、講師の質による教育の偏りが生じない
- 繰り返し確認でき、自己学習に役立つ
社員のスキルアップや業務改善に、社内でもHowTo(ハウツー)動画をぜひ活用しましょう。
オンデマンド研修について詳しく知りたい方は下記コラムを。
「【研修担当必見】オンデマンド研修のメリット・制作方法・事例を解説!」「【保存版】オンデマンド配信とは?ライブ配信との違いや選び方を解説!」
SEO対策につながる
Howto(ハウツー)動画を自社サイトに貼り付けておくことで、自社サイトのSEO対策にもつながります。「●● 使い方」「●● 作り方」などのキーワードで検索するユーザーが自社サイトを閲覧する可能性が高まるためです。検索結果で上位表示できれば、さらに多くの人の目に留まり、アクセス数を伸ばすことができます。
動画のSEO対策について詳しく知りたい方はこちらも!
HowTo(ハウツー)動画制作のコツ
HowTo(ハウツー)動画の活用シーンとメリットについてお分かりいただけたでしょうか。それでは実際に、効果的なHowTo(ハウツー)の作り方、制作する上で押さえておきたいポイントを解説します。
ユーザー目線で作る
HowTo(ハウツー)動画は、使用方法や利用シーンが分からないユーザーが見て理解できるものでなければ意味がありません。ユーザーが知りたいことを考える、分かりにくい箇所を特に丁寧に説明する、専門用語は使わないなど、あくまでもユーザー目線で制作しましょう。「専門用語ばかり出てきて意味が分からない」「使い方が複雑そう」と思われては、せっかくの動画も台無しです。「これを見ただけで使い方が分かった!」「思ったよりも簡単そう!」とプラスのイメージになるように心がけましょう。
尺は短く、テーマ別に小分けする
使い方、特徴、注意点、メンテナンスなど、詳細に伝えようとすると長尺の動画になってしまうかもしれません。しかし、ユーザーが知りたいのはその中の一部分であることも多いです。また、最近は短尺の動画が好まれており、尺が長いと離脱率を高める原因にもなります。
1本の動画に内容を詰め込みすぎず、〈機能編〉〈操作編〉〈メンテナンス編〉などテーマを分けて細分化した動画を作りましょう。ひと目見て動画の内容が伝わるタイトルやサムネイルを作り、ユーザーが知りたい情報に容易にアクセスできるようにすることが肝要です。
スマホでの視聴を想定して作る
今はパソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットで動画を視聴することも増えています。テロップの文字を大きくしたり、操作する手元が見えるように寄って撮影をするなど、スマホの小さな画面で見ても分かりやすい動画を心がけます。
また、InstagramのストーリーやTikTokに投稿する場合は、画面サイズが縦型になります。投稿するプラットフォームに応じた画面サイズで撮影しましょう。
縦型動画広告について詳しく知りたい方はこちらも!
「縦型動画広告とは?メリットや活用事例、成果を上げるポイントなどを解説!」
アニメーションやCGで分かりやすく
HowTo(ハウツー)動画は、いかに分かりやすく伝えるかという点が重要です。実演はもちろん、図表やイラストを加える、アニメーションやCGを使うなど、動画の持つ多彩な表現の中から最適な方法を選びましょう。特にWEBサービスなどモノとして存在しないもの、実写では撮影が難しいものなどは、視覚的に分かりやすく表現することができるイラストやCGがおすすめです。
他にもテロップやエフェクトを使って操作部分を明確にしたり、ナレーションを加えたりなど、内容に合わせて工夫しましょう。
作り方や使い方を伝える上では、撮影も重要です。手元や操作部分がはっきりと見えるようにアングルや明るさに注意しましょう。全体を引いて撮影したら、手元に寄って撮影するなど、説明に応じて撮影カットを工夫しましょう。
CGについて詳しく知りたい方はこちらも!
まとめ
HowTo(ハウツー)動画は、単に使用方法や利用シーンを説明するだけにとどまりません。企業はハウツー動画を制作することで、顧客満足度の向上や、商品・サービスの購入率の改善、業務効率化など、さまざまなメリット、活用シーンがあることをお分かりいただけたでしょうか。
HowTo(ハウツー)動画の利便性は、文字と写真の説明よりも格段に分かりやすい、映像を見せることで曖昧な表現も正しく伝える、いつでもどこでも手軽に視聴できる、などがあげられ、今後ますます活用が広がると考えられます。
HowTo(ハウツー)動画が効果を期待できる活用シーンは、自社サイトやSNS、店頭などの販促ツールとして、イベントや展示会、商談などでの営業ツールとして、取扱説明書(マニュアル)として、スキルアップや業務改善のための社内研修の題材として想定でき、自社サイトに掲載すればSEO対策にもつながります。
効果的なHowTo(ハウツー)動画を作るためには、その商品・サービスに適した作り方と、いかにユーザー目線で分かりやすく伝えるかという視点、そしてスマホを想定して知りたい情報を短い尺でまとめることが大切です。
HowTo(ハウツー)動画の制作を検討している方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。