COLUMNコラム

オンライン(Web)セミナーとは?成功するポイントをご紹介!

公開日: 2021年7月29日    

場所を選ばずに世界中から開催・参加できるオンライン(Web)セミナーは、コスト削減の観点からも注目されているセミナー開催方法です。しかし主催者の立場として、どのように開催を推し進めれば良いのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、オンライン(Web)セミナーの概要や開催を成功させるためのポイントをご紹介します。

オンライン(Web)セミナーとは?

オンライン(Web)セミナーとは、インターネットを通じてオンライン上で開催されるセミナーのことです。
インターネット環境があれば全世界どこからでも開催・参加できるのが特徴で、「Webセミナー」を縮めて「ウェビナー」と呼ばれることもあります。

リアル会場セミナーとの違い

オンライン(Web)セミナーとリアル会場セミナーの違いは、さまざまな部分にあります。ここで、双方の違いを複数の観点からご紹介します。

開催形式

オンライン(Web)セミナーはオンライン上でWeb会議システムなどを利用して開催されるため、インターネットに接続できる環境があれば参加者はどこからでも参加可能です。
一方でリアル会場セミナーは自社のミーティングルームや、セミナー用の会場を使用することで開催されます。参加者は現地に足を運ぶ必要があり、遠方であれば交通費がかさむ場合もあるでしょう。

コスト

次に、コスト面から比較してみましょう。 オンライン(Web)セミナーはインターネットに接続して開催するため、既にお使いのWeb会議システムでの簡易的なオンラインセミナーであれば開催にあたって特別な費用は発生しません。ただしこの場合も、新たにWeb会議システムに契約するのであれば、初期費用や月額費用がかかる可能性はあります。 リアル会場セミナーの場合は自社の会場を使えるのであれば費用は発生しませんが、会場をレンタルするケースでは費用がかかります。

準備や当日の運営については、基本的にオンライン(Web)セミナーでは「背景に余計なものが映り込まない、音声が邪魔されないスペース」といった配信に適した場所と、ネットワーク環境を用意できればどこからでも配信できます。そのうえ、受付スタッフの用意などは不要だといえます。レンタル時間が限られていないため、1日に複数回開催することもできるでしょう。 一方でリアル会場セミナーは会場が空いているかどうかを確認し、自社のスタッフの都合を鑑みてスケジュールを調整する必要があります。当日は参加者確認のために受付スタッフを用意し、参加者を会場まで案内するための人員も手配する必要があります。

集客人数

集客人数にも違いがあります。
オンライン(Web)セミナーは利用するWeb会議システムの上限以内であれば収容人数に限界はありませんが、リアル会場セミナーではあらかじめ収容人数が決められています。
人気のセミナーでは大勢の希望者が参加できなくなる、といった問題が発生することもあります。

オンライン(Web)セミナーのメリット

オンライン(Web)セミナーのメリットには、「遠方からでも参加してもらえる」「コストを抑えて開催できる」「コンテンツの録画、二次利用が容易」の3点が挙げられます。

オンライン(Web)セミナーはインターネット経由でセミナーを配信するため、参加者がどこにいたとしても興味のあるセミナーを聴講できます。日本だけでなく世界のどこからでも開催・参加できるため、海外に拠点を置いている企業などでも気軽に行えます。

加えて、オンライン(Web)セミナーでは会場のレンタル費用や準備の工数がかからないため、コストを抑えて開催できるのも魅力です。日常的にWeb会議システムを利用している企業であれば、新たにツールを契約するための費用も必要ありません。さらに、開催したセミナーの内容を録画してコンテンツ化しておけば、自社のWebサイトで配信するなどの二次利用も可能になるため、自社の資産になるというメリットもあります。

オンライン(Web)セミナーのデメリット

オンライン(Web)セミナーのデメリットとして挙げられるのは、「通信トラブルのリスク」「コミュニケーションが一方的になりやすい」「当事者意識を持たれにくい」の3点です。

インターネットに接続して開催するという性質上、オンライン(Web)セミナーでは通信トラブルが発生する可能性があります。想定外の回線の不具合やカメラの不調などで配信がままならず、集まった参加者にセミナーを配信できないまま時間が過ぎてしまうトラブルはよくあります。

加えて、セミナーは配信形式で行われるケースが多く、主催者側から参加者へと一方的な配信になりやすいというデメリットもあります。パソコンなどのモニター越しになるため、リアル会場セミナーに比べると参加者の当事者意識が希薄になりやすいことから、参加者を惹きつけて最後まで集中してもらうための工夫が必要になってきます。

オンライン(Web)セミナーを成功させるポイント

オンライン(Web)セミナーを成功させるためには、次の4つのポイントを意識して企画を進めることが大切です。それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。

明確な目標設定

オンライン(Web)セミナーを開催するにあたって、まずは明確な目標設定が重要です。
「ターゲットは誰なのか」「どのようなコンテンツをどんな方法で発信するのか」「それによってどのような成果を期待するのか」を定めておくことで、伝えなければならないセミナーの内容が明確になり、軸がぶれることを防止できます。

視聴者管理

一般的なウェビナーツールを使用する場合、セミナー参加者は、登壇者となる「ホスト」、ホストと双方向のコミュニケーションをはかれる「パネリスト」、セミナーを一方的に視聴する「視聴者」など、いくつかの役割で分けられます。

呼び方はそのツールによって異なりますが、セミナー当日は主にパネリストなどが視聴者管理を徹底し、発言を求めている人がいればスムーズに対応したり、チャットツールでコンタクトをとろうとしている視聴者がいれば応答したりする必要があります。

配信側の環境設定

オンライン(Web)セミナーでは、インターネット回線が安定していないと通信が途切れたり音声が正しく伝わらなかったりする可能性があります。そのため、配信側の環境設定を事前にチェックしておくことが重要です。
回線速度が十分に出ているかどうか、マイクは問題なく入力できるかどうかなど、配信に必要な機器と環境設定を入念に確認しましょう。

Wi-Fiなどの無線環境では、環境によっては通信が不安定になりやすいため、当日の配信はできるだけ有線環境で行うことをおすすめします。事前にテスト配信を行って、通信に問題がないことを確かめておくと安心です。

適切なツール選定

近年ではさまざまなオンライン(Web)セミナーツールが登場しており、一方的な映像配信ツールや双方向のコミュニケーションが可能なツールなど、同じセミナーであっても用途や目的によって適切なツールは異なります。自社がセミナーを開催する目的を明確に定めた上で、適したツールを選定することが大切です。

参加人数の上限やチャット機能・録画機能の有無など、自社が必要としている要件を満たしているかどうかを十分に検討しましょう。無料で使えるものから有料ツールまで幅広くサービスが存在するため、デモ環境や無料トライアルが用意されているようなら、まずは試してみるのもおすすめです。

オンライン(Web)セミナー開催時のおすすめツールのご紹介!

オンライン(Web)セミナーを行う際によく使われるツールとしては、次の4つが挙げられます。それぞれの特徴を理解した上で、用途に合わせたツールを選択することが大切です。

Zoom

Web会議システムとして人気の高いZoomにも、オンライン(Web)セミナー用のプラン(Zoomビデオウェビナー機能)が用意されています。
チャットツールやQ&A機能などで双方向のコミュニケーションをはかれるため、セミナー開催中に視聴者との接点を持てるのがポイントです。CRMやMAツールとの連携機能もあるため、フォローアップにも適しています。
なお、Zoomビデオウェビナーへの参加は無料プランからも可能ですが、開催する場合は月額2,000円〜の有料プランへ申し込みをしておく必要があります。

Teams

Office365のWeb会議システムであるTeamsは2021年5月から「Webinars」というウェビナー機能をリリースしており、この機能を使うことでオンライン(Web)セミナーを開催できます。1,000人までの双方向配信が可能で、視聴のみであれば最大10,000名までと大人数の参加が可能なので、大規模なセミナーを開催したい場合に重宝するでしょう。

Googleハングアウト

Googleアカウントを作成するだけで簡単に無料で使えるGoogleハングアウトは、最大10名まででオンライン(Web)セミナーを開催できます。大々的なセミナーの開催には向いていませんが、ごく少数の参加者に向けて説明会を開催する際に役立つでしょう。

スマートフォンやタブレット端末からでも接続できるため、どこからでも気軽にセミナーに参加してもらえるのがメリットです。

オンライン(Web)セミナーの開催手順をご紹介!

オンライン(Web)セミナーを開催するためには、丁寧に準備を進めていくことが大切です。ここでは、具体的なオンライン(Web)セミナーの開催手順をご紹介します。

企画策定・コンセプト決定

まずは、オンライン(Web)セミナーの企画策定とコンセプトの決定を行います。
「どのような題材でセミナーを行うのか」「そのセミナーによって参加者に何を伝えたいのか」を明確に定めましょう。その際に、ターゲットを絞り込むことも大切です。

セミナーを誰のために行うのかを決めておかなければ、全体の軸がぶれてしまい、誰に対しても訴求効果の低いセミナーになってしまう可能性もあります。
「誰に、何を、どのように伝えるのか」「参加者にどのような情報をもたらすのか」「終了後に期待するアクションは何か」などを十分に検討した上で、コンセプトを決めることが重要です。

使用ツールの選定

企画とコンセプトが定まったら、使用ツールの選定に移りましょう。目的や概要に合わせてターゲットや人数、コンテンツを定め、それに合わせて利用するツールを選びましょう。

オンラインセミナーツールにも、大人数向け、少人数向け、チャット機能があるもの、録画機能があるものなど、さまざまな種類があります。何を利用するのが適しているのか、比較検討して決めていくことをおすすめします。

撮影・編集・配信方法の決定

使用ツールを決めたら、撮影や編集、配信方法を決定します。
配信方法には「配信時間をあらかじめ設定して定刻からリアルタイムで配信する方法」と、「事前に録画したデータを特定の日時に配信する録画配信」の2種類があります。

リアルタイム配信は参加者に当事者意識を持たせるために効果的で、「質問を受け付けてその場で回答する」といった双方向性のコミュニケーションをはかることができます。 一方で録画配信では編集が可能なため、、コンテンツの内容を充実させやすいのがメリットです。
どちらにもメリットがあるため、セミナーのコンセプトや方向性、人員体制などを加味してどちらを選ぶか決めることをおすすめします。

設備準備

オンライン(Web)セミナーの配信にあたって、設備の準備を進める必要もあります。
当日、参加者はモニター越しにセミナーを聴講することになるため、音や映像がクリアに届くようにできるだけ高品質な配信が可能な機材を用意しましょう。パソコンの中には最初からカメラやマイクが内蔵されているものも多いですが、Web会議システム専用の機器を用意したほうが鮮明な映像や音を届けやすい傾向にあります。
ただ、通信環境によっては高画質(データ量が多い)がゆえに不安定な配信になるケースもあります。もし通信状態が悪く、トークがメインのセミナーで映像は重視されない内容の場合などはパソコン内蔵カメラの方が安定して聞きやすい配信になる可能性があります。

機器の準備が完了したら、当日配信するためのコンテンツを作成します。
オンライン(Web)セミナーは世界中のどこからでも参加してもらえるのが強みですが、途中で退席されやすいというデメリットも抱えています。最後まで飽きずに参加してもらえるような工夫を交えて、時間配分にも十分に気を配りましょう。

双方向のコミュニケーションがとれるリアルなセミナーでは質問や意見を随時受け付けることもできますが、オンライン(Web)セミナーの話し手はカメラを相手に話さなければならないため、参加者からのアクションに気がつきにくい側面があります。チャットツールなども積極的に活用して、レスポンスの受け取り漏れがないように意識することも大切です。

集客の実施

オンライン(Web)セミナーを企画するだけでは、当日の参加者を十分に集めることはできません。企画が固まった段階で、集客を実施して参加者を募る必要があります。

集客の方法にはセミナーのランディングページを制作したり、リスティング広告などのWEB広告を掲出したりする方法があります。加えて、自社のWebサイトや日頃から配信しているメルマガなどに要綱を掲載したり、SNSアカウントで告知したりするのも手段のひとつです。
集客の際は事前に申し込み方法をまとめてシステム化しておくと、トラブルが起こりにくくなるためおすすめです。

役割分担

オンライン(Web)セミナーを自社で行う場合においても、数人の運営スタッフは必要になります。具体的にはセミナーの登壇者と運営スタッフを合わせて、2~5人程度の人員を用意しておくと良いでしょう。
登壇者の人数は、講演担当、質疑応答担当などを合わせて最大3名ほどになるケースが多いです。その他にセミナーの告知ページ制作や集客、開催後のフォローなどの運営を統括するスタッフを1~2名程度配備します。

登壇者を1名のみに限ってしまうとセミナー内容によっては資料作成や運営業務に追われて質の高い講演ができない可能性もあるため、何人かで役割分担を行ってそれぞれが自身の役割に集中できる環境を作ることが大切です。

セミナー開催をする

すべての準備が整ったら、実際にセミナーを開催します。あらかじめ決めておいたスケジュールと役割分担に則って、スムーズに進行できるように努めましょう。当日の配信に問題が起こらないように、開催時刻より前に通信回線と機器のチェックを行うことも重要です。

セミナーの開催中には参加者とコミュニケーションをはかり、面識を持っておくと開催後にフォローしやすくなります。

開催後のフォロー実施

セミナーを開催し終えた後は、申込時やセミナー開催中に収集した情報を活用してフォローアップを実施します。お礼メールや興味・関心に合わせた自社製品の紹介を行うなど、相手の関心度の高さに合わせて適切なフォローを行いましょう。

セミナー参加者は開催直後には自社に対して関心が高くても、時間が経つにつれて興味が薄れていってしまいます。できるだけ早いうちにコミュニケーションをはかり、参加者との関係を維持して顧客育成に努めることが重要です。

オンライン(Web)セミナー開催は意外と難しい!

オンライン(Web)セミナーは全国どこからでも開催・参加できるのがメリットですが、事前準備を万全に行い、十分なスタッフを確保して対応にあたる必要があります。本格的に開催するのであれば参加人数が数百~数千人になるケースもあるため、もし不慣れな状態で行う場合にはトラブルが生じる可能性が非常に高くなります。

ハイクオリティで安定したオンライン(Web)セミナーを開催されたい場合は、専門知識を持ったプロのノウハウを取り入れる方が安心です。
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